ブックタイトルライフアップVOL.79
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ライフアップVOL.79
LIFE UP | 5樋口病院長 年間250件で、九州でもトップクラスの手術数でした。当病院の以前の手術室では人工関節置換手術ができなかったため、6 月にクリーンルーム手術室をつくりました。これで、高度な感染予防を行いながら手術ができるようになりました。器具や手術を工夫して傷口を小さくすることで患者さまの負担を軽減していますので、ご高齢の方でも人工関節置換手術を受けることができます。樋口病院長 リハビリテーションは社会や家庭への復帰を目指す最終的な医療です。そのためには、患者さまに合った個別の治療が大切です。その点、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士らのスタッフが100人以上いて、強固なチーム医療体制を確立しているのは、大きな強みだといえます。 また、パーキンソン病や筋萎縮性側索硬化症(ALS)などの治療で有名な小池文彦医師が副院長でいます。当病院の神経難病病棟は患者団体との交流や各セミナーも行っており、地域における神経難病分野の中核的な存在になっています。樋口病院長 当病院は福岡県南部地域で最大規模を誇るリハビリ専門病院です。1990年の開院当時は、まだこのような病院は珍しかった。しかし、高齢者社会が急速に加速している現状を考えると、その先見性に感心します。 ただ、開院当初は最新だった設備もさすがに古くなってきています。電子カルテの導入など、ソフト面でもハード面でも新しいものに切り替えていくことが必要だと考えています。また、医師の数ももう少し充実させたいところです。樋口病院長 よく訓練されている人がたくさんいて、いろんな障害のレベルを抱えた患者さまに十分に対応できていると思います。隣接地にリハビリ医療の専門職を養成する柳川リハビリテーション学院があるのもメリットです。学生を実習研修の中で教えながら、中堅の職員にも基礎を再び教えることができます。 医師だけでなく、看護師やリハビリ職のスタッフがうまく連携して、患者さまに希望をもってもらえるよう、患者さまを中心にした病院づくりを目指していきたいと考えています。 柳川リハビリテーション病院(福岡県柳川市上宮永町)に人工関節置換手術の第一人者である樋口富士男医師が病院長として就任しました。4月の着任後、同手術に不可欠な空気清浄度の高い手術室をつくり精力的に手術・治療を行っています。「リハビリテーションは精神的なケアが重要。患者さまに希望を与えるような病院にしていきたい」と決意を述べました。前におられた久留米大学医療センターでは、人工関節置換手術を数多くされたそうですね。当病院の特長はなんでしょうか。スタッフはどうですか。今後行っていきたいことは何ですか。(ひぐち ふじお)久留米大学名誉教授久留米大学卒業、医学博士1980年西ドイツのボン大学に留学99年久留米大学医療センター整形外科科長2003年久留米大学医学部整形外科学教授13年久留米大学医療センター病院長、16年4月柳川リハビリテーション病院長に就任柳川リハビリテーション病院 病院長国際医療福祉大学 教授樋口 富士男 「患者さま中心の病院に」樋口 富士男・柳川リハビリテーション病院 新病院長に聞く