ブックタイトルライフアップVOL.80
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ライフアップVOL.80
14 | LIFE UP 重症心身障害児・者施設の柳川療育センターに1月19日、NPO法人日本ホスピタル・クラウン協会のクラウン(道化師)が訪問、入所者や通所者の前で楽しいパフォーマンスを披露しました。 日本では「ピエロ」と呼ばれていますが道化師は正式には「クラウン」といいます。1980年代にアメリカの医師たちが入院生活の子どもたちを励ますために発案、その活動が拡大していきました。日本ホスピタル・クラウン協会は2005年に活動を開始し、現在は100人を超える認定クラウンが日本全国で約80の病院を訪問して子どもたちを楽しませています。 この日は真っ赤なお鼻とカラフルな衣装を着た「みかん」と「イモンチー」の2 人のクラウンが訪問。ロープを使ったマジックや皿回し、鍵盤ハーモニカを使った歌を披露すると参加者は大喜び。クラウンから風船で作った動物や花が全員にプレゼントされると、うれしそうにながめていました。 クラウンが同センターで慰問活動を始めたのは、昨年12月から。毎月1回訪れて、入所者や通所者のみなさんに笑顔と喜びを届けます。 障害児・者の医療、福祉の現場に携わっている関係者などを対象にした「柳川療育セミナー」が昨年秋に柳川療育センターで行われ、保育園や幼稚園の先生、行政関係者、特別支援学校の先生など200人が参加しました。毎年1度行っており、10回目となる今回は同センターが現在地に移転(2016年5月)して初めて開催したセミナーとなりました。 講演では久留米大学医学部小児科の渡邊順子准教授が、子供の発達の遅れについての最近の治療法を紹介。「新しい治療法の開発が進んでいますが、その恩恵を受けるためには、症状が顕在化する前に早く発見することが大切」とアドバイス。国際医療福祉大学福岡保健医療学部言語聴覚学科の深浦順一教授は、「ことばの障害の総合的評価が大事で、言語聴覚士と家族、医療職関係者との連携が最も重要」と訴えました。 また、柳川療育センターの井上明生特別顧問は「障害児・者から学んだこと」と題して講演し、「テクニックだけではなく、愛情を持って接することが大切です」と心の触れあいの重要性を述べました。 参加者の一人は「真心を込めて障害児と接することの大事さに改めて気がつきました。専門家から医療の最前線の話を聞いて勉強になりました」と感想を話されました。道化師たちがやってきた!「ホスピタル・クラウン」が入所者を慰問「愛情を持って接することが大切」柳川療育センターハンカチのマジックを披露するクラウン笑顔と喜びを届けましたセミナーで質問に回答する講師陣セミナーに200人が参加